茨城県(常陸国・下総国・陸奥国)の延喜式内社・平安時代の社格制度
律令制度と延喜式・神名帳の役割

国は、大化の改新以降、近江玲(668年)、飛鳥浄御原令(689年)等律令を徐々に準備し、大宝律令(701年)・養老律令(757年)等の律令制に基づき天皇を中心とした中央集権国家を確立するために全国を統一的に管理することを目指しました。これにより、全国の政治(国郡里制)・経済(貨幣・均田・徴税[租庸調])・文化(信仰・祭事等)等を国が統括しました。
- (1)律(りつ)
- 刑罰を定めた法律で、現在の刑法にあたります。 どのような犯罪(反逆や窃盗など)に対して、どのような刑罰(笞・杖・徒・流・死の五刑など)を科すのかを厳格に規定していました。
- (2)令(れい)
- 行政制度や官職、税制、人民の義務などを定めた法律で現在の行政法や一部民法ですす。国をどのように運営するかという政治の仕組みや、社会生活のルールを規定していました。
平安時代には、大宝律得律令の不備を埋めるために、追加法で「格式」が制定されました。各=刑法、式=行政法+民法でした。 式には、三大格式といわれる「弘仁式」(820年:弘仁12年)、「貞観式」(871年:貞観13年)、延喜式(えんぎしき:905年~927年完成・967公布) があり、弘仁式と貞観式は現在していませんが、延喜式は全50巻が写本として現存しています。
延喜式は、905年(延喜5年)、「醍醐天皇」の命により「藤原時平」らが編纂を始め、時平の死後は「藤原忠平」が編纂に当り、弘仁式や貞観式とその後の式を取捨編集し、927年(延長5年)に完成しています。その後改訂を重ね、967年(康保4年)に施行されました。
延喜式に由来する現在でも使われている言葉が延喜式の「神名帳」や「式内社」です。
※本サイトで、案内している「平将門・平の将門の乱」(940年)は、ちょうど、この時代の出来事であり、養老律令や延喜格式にもとづういて「謀反」とされました。「平将門ゆかりの地」もご覧ください。また、将門が京に出たときに仕えていたのが藤原忠平です。
※画像は、国立公文書間の内閣文庫の延期式の表紙データ
延喜式と神祇式と延喜式神名帳の役割
延喜式と神祇式と延喜式神名帳の役割
延喜式と二官八省の神祇官・神祇式の役割
二官八省の神祇官と神祇式・延喜式神名帳
平安時代の延喜式神名帳と延喜式内社

延喜式神名帳と延喜式内社
延喜式内社と名神大社と名神小社(国幣大社・国幣小社)の社格制度
延喜式内社と論社・比例社
式外社と国史見在社とは
式外社とは
国史見在社とは
平安時代以前(延喜式神名帳)の茨城県の国名について
(1)下総国の茨城県部分と延喜式内社
(2)陸奥国の茨城県部分と延喜式内社
延喜式神名帳における茨城県の延喜式内社について
茨城県の延喜式内社・名神大の神社
茨城県の延喜式内社と名神小の神社
総社と一宮・二宮・三宮(常陸国例)
総社とは
一宮・二宮・三宮とは
常陸国の一宮・二宮・三宮
常陸国の延喜式内社一覧(28座27社)
延喜式における常陸国の式内社の1

常陸国の信太群の2座・2社、久慈郡の7座・7社、筑波郡の2座・1社、那珂郡の7座・7社、新治郡の3座・3社の延喜式の記載です
※画像は、国立公文書館公開データの内閣文庫の延期式写本の常陸国ページデータ
延喜式における常陸国の式内社の2

常陸国の信太群の2座・2社、久慈郡の7座・7社、筑波郡の2座・1社、那珂郡の7座・7社、新治郡の3座・3社の延喜式の記載です。
※画像は、国立公文書館公開データの内閣文庫の延期式写本の常陸国ページデータ
延喜式における常陸国の式内社の3

常陸国の茨城郡の三座・三社、多可郡の1座・一社の延喜式の記載です。
※画像は、国立公文書館公開データの内閣文庫の延期式写本の常陸国ページデータ
茨城県の下総国の延喜式内社(小社3座3社)
延喜式における茨城県の下総国の式内社

下総国の結城郡の2座の内の1座1社の健田神社、岡田郡の1座の桑原神社、相場群の1座の蛟蝄神社は、現在、茨城県の式内社です。
※画像は、国立公文書館公開データの内閣文庫の延期式写本の下総国データ
茨城県の陸奥国の延喜式内社(小社1座1社)
『延喜式』神名帳の陸奥国では、大社15座15社(名神大社)・小社85座85社の計100座100社が記載されていますが、茨城県の式内社は、白河郡 7座の内の以下の八溝嶺神社の1座1社です。
| 神名帳 | 比定社 | |||||
|---|---|---|---|---|---|---|
| 郡名 | 社名 | 読み | 格 | 社名 | 所在地 | 備考 |
| 白河郡 7座(大1座・小6座) | ||||||
| 白河郡 | 八溝嶺神社 | ヤミソ- | 小 | 八溝嶺神社 | 茨城県久慈郡大子町上野宮字八溝 | |
延喜式における茨城県の陸奥国の式内社

陸奥国の白河群の7座のうちの1座は、現在の茨城県大子町の八溝峰神社です。
※画像は、国立公文書館公開データの内閣文庫の延期式写本の陸奥国のページデータ

茨城県には、延喜式神名帳や六国史等に記載のある平安時代(1185年)以前から続く由緒のある神社が多数あります。