茨城県のバラの花・バラ園(ローズガーデン)の名所

バラは、バラ科（Rosaceae）バラ属（Rosa）の植物の総称で、低木、または木本性のつる植物です。
バラの多くは葉や茎に棘(トゲ)があり、花弁は5枚が基本ですが、園芸種のほとんどは八重咲です。バラは、南半球には無く、ヨーロッパ、中近東・西アジア、中国、日本、アメリカ等北半球だけに自生しています。バラの原種は、世界に150種～200種程あるといわれ、日本には、ノイバラ等15種類ほどの原種があります。
現在、世界では交配・育種により、毎年、数百の新種が誕生するそうで、世界のバラの種類は、3万件とも10万件ともいわれています。
交配されたバラの種の起源をたどると日本、中国、中東、ヨーロッパに自生していた原種8種類程にたどり着くそうです。その世界の交配・育種バラの原種に、日本原産のノイバラ、テリハノイバラ、ハマナスの3種があり、茨城県にも自生しています。国営ひたち海浜公園では、このバラの3原種を見ることができます。茨城県植物園、いばらきフラワーパークでは、ノイバラを見ることができます。また、一般的にバラとは呼ばれないハマナスは、バラ科バラ属でバラの原種で、茨城県が太平洋側の南限です。鹿嶋市のハマナス群生地は、国の天然記念物に指定されおり鹿嶋市の海岸線で見ることが出来ます。

日本には、バラの原種として15種類のバラがあるといわれ、そのうち4種類は国営常陸海浜公園の常陸ローズガーデンで見ることができます。 常陸ローズガーデンには、「県花　県民の庭」ゾーンがあり、県名の由来でもある古代常陸国に生息していたとされるノイバラ、テリハノイバラ、モリイバラの３つの原種バラを見ることができます。

（１）ノイバラ(野茨)

ノイバラは、2～3メートルになり、説明板のひだりに、こんもりと密集しているのがノイバラです。写真の「県花　県民の庭」の「説明板前のVRシーン他、その近くの通路柵のバラVRシーンで確認いただけます。

（２）テリハノイバラ(森茨)

テリハノイバラは、つる性のため立ち上がらず地を這うバラです。写真でも地をはっているのが確認できます。「県花　県民の庭」ゾーン反対側(北西)のVRシーンは、時期をずらして撮影しており、花が咲いているのがよくわかります。

（３）モリイバラ(森茨)

高さ1～1.5メートルになり、ゾーンの中央付近にに数本立ち上がっているのがモリノイバラです。「県花　県民の庭」の説明板前のVRシーンで拡大すると花の開花を確認できます。

茨城県の県の花や県章は、県名に由来してバラです。
常用漢字の「茨」は、イバラ、ウバラと読み、とげのある低木の総称です。 イバラは、バラの古称で、野生であることから「野（の）」がついてノイバラとなったといわれています。また、ノイバラは、別名、ノバラ(野バラ）で日本のバラの代表的な原種です。
バラについて記載された日本最古の資料は、713年の「風土記」撰進の詔（奈良時代初期：和銅6年）に基づき編纂され、721年（養老5年）に成立した「常陸国風土記」です。 常陸国風土記には、「六、茨城郡」(ウバラキノ郡)の章の書き出しに、「茨城」という地名になった由来(伝承)が記載されています。その由来は、2つあり、黒坂命が悪さをする国巣(くず：佐伯）を「茨」の棘(トゲ)で退治したという伝承と、2つ目は、黒坂命が悪さをする国巣に対抗するために「茨」で城(城柵)をつくり、「茨城」になったという伝承です。石岡市には、常陸国の国府跡があり、その近くに今でも茨城(現在の読み方：ばらき)という字名が存在しており、県名発祥の地として説明板があります。写真をクリックするとVRツアーのシーンを拡大して読めます。

なお、常陸国風土記は、原本ではなく抄本であり、編者も定かではありません。また、「古老日」と記載されているように伝承であり、史実ではありませんがこの地に「茨」があったことは確かです。

茨城県おすすめバラ・バラ園(ローズガーデン)VRツアーマップは、茨城県内のすべてのおすすめバラ・バラ園(ローズガーデン)VRシーンの登録位置を確認できるマップです。以下のマップ上の赤オレンジ(広域起点)、青(空中)、黄(地上)のポイントをクリックするとVRシーンポイントの名称が表示されます。そのシーン表示をクリックするとその場所のVRシーンをご覧いただけます。

芦野倉ローズガーデンは、大子町芦野倉にある個人宅のオープンガーデンです。バラ園敷地は屋代さん宅で、管理者は屋代家出の井坂さんで、肥料作りからバラ栽培を行っているとのことです。庭の他、山の斜面に多品種のたくさんのバラを見ることが出来ます。見学になる際は一声かけてください。入園料はかかりません。周辺の観光としては、奥久慈茶の里公園、旧上岡小学校、性徳寺、大子広域公園やなどがあります。

所在地:〒319-3538茨城県久慈郡大子町芦野倉866

なか野ガーデンは、那珂市額田北郷にあるオープンガーデンです。ガーデン内では約300種以上の素晴らしいバラを見ることができます。期間は年に1回、５月２０日から６月２０日までの1か月間となっております。種類によって早咲きのものや遅咲きのものがあるので、期間内でも日によって違ったバラを見ることができます。駐車場は旧道349号となか野ガーデンの間に10台ほど停められます。なか野ガーデンの近くには、県指定文化財の徳川光圀ゆかりの鈴木家住宅、ぼたんの毘盧遮那寺、徳川光圀ゆかりの額田神社などがあります。

所在地:〒311-0108茨城県那珂市額田北郷710-2

お問合せなか野ガーデン

電話029-298-8297

茨城県植物園は、那珂市戸にある県営の植物園です。園内には、バラ園、ボタン園、シャクナゲ園、カエデ園、野草園、水生植物園、ドングリ園、ツバキ園等があり、四季折々の花や樹木を見ることが出来ます。
バラ園では、5月中旬から下旬にかけて色とりどりの多数のバラを見ることができます。また、岩石園では、バラの原種のひとつであるノイバラも見ることが出来ます。また、同時期にぼたん、シャクナゲの他、木のチューリップといわれる北米原産のユリノキの花、アメリカ蝋梅、ハンゲショウ、あやめ等もご覧いただけます。周りには、熱帯直物館、きのこ博士館、県民の森(複数の広場・遊戯)、鳥獣センターもあり、様々な見学や体験をしながらウォーキングも楽しめます。

※営業時間　9時00分～16時30分　定休日：月曜日

所在地:〒311-0122 茨城県那珂市戸４５８９

お問合せ茨城県植物園

電話0292-95-2150

バラ園の様子は、VRシーン6件をご覧いただけます。また、岩石園のノイバラは2シーンです。

国営ひたち海浜公園は、茨城県ひたちなか市の太平洋岸にある国営公園です。コキア、ネモヒラは世界的に有名ですが、バラも名所です。
園内には、「常陸ローズガーデン」があり、リラクゼーションガーデン、ローズレリーフガーデン、ハマナス思い出ガーデンで構成されており、約120品種 、3,400株（うち ハマナス1,600株）のバラが植栽されています。ガーデンのバラの特徴として、品種や株数が多いことはさることながら、茨城県が太平洋側の南限であるハマナスを主役としていること、茨城県の県名由来の原種バラ、世界の交配・育種バラの原種8種のうちの日本の原種3種を見ることが出来ることです。
バラの時期には、常陸ローズガーデンガイドツアーや春バラのFlowerフォトレッスンなどのイベントも行われます。
駐車場は「西駐車場」「南駐車場」「海浜口駐車場」の３つがあり、ローズガーデンへお出かけの際は「南駐車場」のご利用が便利です。国営ひたち海浜公園の周辺には、馬渡はにわ公園（馬渡埴輪製作遺跡・2万本のしょうぶ園）、阿字ヶ浦海岸、酒列磯前神社(延喜式・明神大）、干し芋神社、平磯白亜紀層、那珂湊おさかな市場などの観光名所があります。

場所：茨城県ひたちなか市馬渡 字大沼605-4(地図)

問合せ：国営ひたち海浜公園

電話：029-265-9001

七ツ洞公園は、水戸市下国井町にあるイギリスの自然風景式庭園(イングリッシュガーデン)で、水戸市公園協会が管理しています。 公園内には、「秘密の花苑」は、ビクトリア調のパーゴラやクラッシックなベンチ、レンガや生垣が配置されたコテージガーデンで、バラやハーブをはじめとした様々な草花が植えられています。庭園ノバラは、約60種類180株のイングリッシュローズが植栽されています。
写真をクリックすると地上20件のバラVRツアーをご覧いただけます。
七つ洞公園については、水戸観光VRツアーをご確認ください。 近くには、那珂市の清水洞の上公園があり、同じ時期にあやめ、スイレン、コウホネをご覧いただけます。

秘密の花苑の開園時間：8時30分～17時00分（11月～2月は8時30分～16時00分）

所在地:〒311-4205茨城県水戸市下国井町２２４３

お問合せ公園緑地課

電話029-232-9214

坂野ガーデンは、常総市大生郷町にあるイングリッシュガーデン(コテージガーデン)です。個人住宅の庭を利用して作られており、家族が2世帯にわたって運営管理を行っています。敷地内には、カフェがあり、お茶やお菓子をいただきながら休憩することが可能です。里山を切り開いた約4000㎡の庭園には、約700品種、1000株のバラ園、100以上のアジサイ園があります。
入場料は1日300円～500円の季節変動制で、小学生以下は無料となっています。写真は、坂野ガーデンの入口付近の写真でバラや様々な草花の鉢植えも購入可能です。
駐車場は「坂野家住宅」を使用して停められます。坂野ガーデンの近くには、国指定重要文化財の坂野家住宅や大生郷天満宮、一言主神社、弘経寺などがあります。

公開時間:4月～6月 9：00～17：00 18:00 閉園　無休

所在地:〒300-252茨城県常総市大生郷町

お問合せ坂野ガーデン

電話090-2484-4605

いばらきフラワーパークは、石岡市下青柳にある「花と緑の楽園」のテーマパークです。園内にはバラのテラスやバラのトンネル、香りの違いを楽しむ香りのバラなど様々なバラのエリアがあります。現在では900種ものバラが植栽されています。入園料は開花状況によって変動し、4月29日～6月までは大人は1200円～1500円、小人は400円～500円になります。7月から9月までは大人900円、小人300円になります。未就学児は年間変わらず無料です。また、いばらきフラワーパークでは、ペットとともに入園することも可能です。その場合、ペットの入園料が200円かかります。駐車場は全部で7つあり、メインである第1駐車場には290台停めることができます。周辺の観光としては、常陸風土記の丘などがあります。

所在地:〒315-0153茨城県石岡市下青柳200番地

お問合せいばらきフラワーパーク

電話0299-42-4111

Bumblebee Gardensは、茨城県かすみがうら市大和田にある個人自宅を利用して作られたローズガーデンです。 オーガニック栽培にこだわり、中輪や小輪を中心に強い品種のバラを栽培しています。 オールドローズ、イングリッシュローズ、フレンチローズ、ドイツローズと日本のバラが100品種あります。 その他草花は一年草や宿根草の特に珍しい花を植えています。
イベントや教室、講話も行っており、年１回のオープンガーデンは、1000円でお茶・ケーキ・アイス・お帰りの際のプレゼント付きでお楽しみいただけます。 見学のみも可能ですが、事前にご連絡の上、お出かけください。（イベントや見学等については各種有料となります。詳細はお問い合わせ先へご確認ください。）

所在地:〒300-0124茨城県かすみがうら市大和田６１９−１０７

お問合せBumblebee Gardens

電話090-8561-1626

つくばローズガーデンは、つくば市古来にある観光オープンガーデンです。個人住宅の庭を利用して作られており、現在では、オールドローズ、イングリッシュローズ、フレンチローズなど約700品種、2500株のバラが植栽されています。
園内は、雑木風ガーデン、ホワイトローズ、バラの回廊、イングリッシュローズエリア、フレンチローズエリア、芝生の広場等で構成されています。
入園料は一般が300円～500円で開花状況によって異なります。小学生以下は無料です。臨時駐車場が三ヵ所 、メインガーデンの東側、北側、南側にあります。 周辺の観光はつくば観光VRツアーをご覧下さい。

所在地:〒319-3532茨城県久慈郡大子町山田１１９８−１５

お問合せつくばローズガーデン

アナベルはつくば市九万坪にあるレディースウェアを販売するお店に併設されたナチュラルガーデンです。モダンローズをメインに70種類のバラが100本植えられています。バラの原種であるノイバラなどを交配して作り出されたランブラーローズのポールズ・ヒマラヤン・ムスクは、その名の通りムスクの香りが楽しめるバラです。 見学は無料で、バラの他にもアジサイや季節に合わせた草花もお楽しみいただけます。周辺には高崎自然の森やなどがあります。是非、つくば観光VRツアーもご覧下さい。

※営業時間　10時00分～18時00分　定休日：日曜日、月曜日、火曜日

所在地:〒300-1262茨城県つくば市九万坪５０−８９

お問合せアナベル

電話029-846-4128